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2026.07.07サイト運用・技術

「ゼロクリック」も「GEO」も、煽られる前に一度立ち止まって考えたい話

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「もうサイトへのアクセスはゼロになる」「今すぐGEO対策をしないと生成AIから見つけてもらえなくなる」。こうした言葉を、最近よく見聞きするようになりました。

実際どうなの?ということで、色々調べてみました。 結論を先に言うと、世間の煽りほど急激な変化は起きていないということと、GEO対策として広く言われている内容の多くが、実は検証されていない仮説にすぎないということでした。

ゼロクリックは「AI以前」から続く緩やかな流れ

検索結果画面で、どのリンクもクリックせずに離脱する「ゼロクリック率」は、2016年時点で約45%でした。コロナ禍と検索結果画面の機能拡大が重なった2020年には約65%まで上昇し、生成AIが普及した現在(2026年)でも68%です。

つまり10年かけて、45%から2020年のジャンプ期を経て68%まで、比較的緩やかに上昇してきた指標であり、「生成AIが登場した途端に突然ゼロクリックになった」わけではありません。この10年間の延長線上に、今の数字があるというのが実態です。

「GEO対策で引用率が変わる」は、実は検証されていない

2026年初頭、SEO業界で話題になった検証実験があります。実在しない架空の会社のウェブページを作り、目に見える本文には住所を一切書かず、ページのコード内(JSON-LD)だけにその住所を仕込んだところ、ChatGPT・Perplexity・Gemini・Claudeといった複数のAIに会社について質問しても、コード内にしかない住所はどのAIからも引用されませんでした。

この実験が示しているのは、多くの生成AIは検索エンジンのように構造化データを特別扱いして読んでいるわけではなく、単純にページの本文テキストをそのまま読んでいる可能性が高いということです。「コードを充実させればAIに拾われる」という一部の楽観的な主張には、少なくとも明確な反証が存在します。

もちろんこれは非公式な検証実験の一つであり、「JSON-LDは無意味」と結論づけられるほど強い根拠ではありません。ただ、少なくとも「GEO対策で引用率が劇的に変わる」と断言できるほどの根拠も、業界のどこにも見当たらないというのが正直な現状です。

では、何もやらなくていいのか

検証できていないGEOという新しい概念に踊らされる必要はありません。むしろやるべきことは、これまでと同じです。つまり、何もやらなくていいのは、十分なSEOができていればという前提です。

  • 構造化データの適切な設置と、正確な情報の提示:これは生成AI以前から続く、検索エンジンにとっての基本です。効果が不確かな新しい対策として捉えるのではなく、これまで通りの「真っ当なSEOの徹底」として継続すれば十分です
  • AIエージェントによる自動予約への備え:料金表がシステム側の都合で機械的に読み取れない状態になっていないかなど、基本的な技術点検は必要です。ただしこれも「AI対策」という特別なものではなく、従来からの情報整備の延長です

一方で、見直すべきものが一つだけあります。それは**KPI(成果指標)**です。「サイトへのアクセス数」が今後じわじわと減っていくことを許容し、代わりに「AIの回答内での自社施設の言及率」や「指名検索の増加」を新しい成果として評価する体制へ移行することです。現場がどれだけ正しく対応しても、経営層の評価基準が変わらなければ、正しい努力が正しく評価されません。

だけど、本当にそれでいいのか?

国際大学GLOCOMが発表した調査によれば、旅行などの推薦をAIにどこまで委ねたいかという問いに対して、「完全にAIに任せてよい」と答えた人は20.8%にとどまり、「AIが提案し、人間が最終判断をするなら許容できる」と答えた人が55.9%でした。合わせると約8割の人が、自分でサイトを見て旅行先、宿泊先を決めたい。と思っているわけです。

自分ごととして考えてみましょう。 旅行の行き先、宿泊先はAIが決める。人間はそれに従って移動する。それ、旅行? あれも見たい、これも見たいの中から、時間や移動距離を考えて、行き先を決める。この部屋が綺麗、こっちの旅館は雰囲気がある、の中から予算と直感をもとに、宿泊先を決める。 何に重きを置くかはそれぞれでしょうが、旅行とは?


ジッカデザインがやること

結論、私たちの施策は以下の通り。

  1. 従来通り、ブランドをしっかり表現できているかが最優先。
  2. 構造化データと本文情報を、これまで通り正確に、継続的にメンテナンスする(新しい対策として身構える必要はない)
  3. 「AIにどう見られるか」より前に、「人間がそのサイトを見て泊まりたいと思えるか」を、これまで通り一番大事な基準として置き続ける

つまり、今やってることを継続、ということです。


データ参照・出典

Zero-Click Marketing: The SEO Strategy For A World Where Most Searches Skip Your Site

https://www.similarweb.com/blog/marketing/geo/zero-click-marketing/

生成AIと日本2026

https://www.glocom.ac.jp/wp-content/uploads/2026/04/InnovationNippon2026_report_full.pdf

The Duck That Quacked the Schema Myth: Why LLMs Aren’t Reading Your JSON-LD Like You Think

https://www.mindbees.com/blog/schema-myth-llms-json-ld-seo/

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